Column

インバウンド対応で見落としがちなUI翻訳

―台湾人観光客が「チェックインできない」理由とは

訪日観光が回復し、ホテル・交通・小売など多くの業界で改めてインバウンド対応の重要性が高まっています。その中で見落とされがちなのが、「UI/UX翻訳の中国語翻訳」です。

「多言語対応はしているはずなのに、なぜか現場で詰まる」
そんな状況の裏には、”正しいけれど使いにくい中国語翻訳”が潜んでいるケースが少なくありません。

今回は、台湾から日本を訪れた観光客の体験をもとに、 UI/UX翻訳の中国語翻訳がどのようにユーザー体験を左右するのかを解説いたします。

目次

1. ケース:ホテルの自動チェックインで手がとまる理由

ある台湾人旅行者が、東京のホテルに到着しました。フロントにはスタッフはおらず、セルフチェックイン機を利用するスタイルです。

画面には中国語(繁体字)が表示されており、 一見すると「多言語対応は問題ない」ように見えます。
しかし、操作を進める中で、手が止まります。

違和感・その1:「ご予約番号を入力してください」

画面にはこう表示されています。

請輸入預約號碼

一見「正確に翻訳」されている中国語なのですが、実は「予約番号」を直訳した「預約號碼」という表現は中国語としては耳慣れず、日本語がわからない旅行客には一瞬何の入力を求められているかわからず、戸惑ってしまいます。

中国語の予約メールには、
● 訂單編號(注文番号)
● 確認碼(確認コード)
などの表現が使われていることが多いため、セルフチェックインのUI画面にも、これらと同じ表現を使ったほうが、すぐに理解でき、フロントが渋滞するということもなくなるかもしれません。

👉 改善例:

請輸入預約號碼
〇請輸入訂單號碼

違和感・その2:「カードキーを発行します」

画面にはこう表示されています。

發行房卡

これも一見「正確に翻訳」されているように見えますが、中国語では動作の主体を機械ではなく、顧客にします。つまり「(機械が)カードキーを発行する」と表現するのではなく、「(ユーザーが)カードキーを受け取る」としたほうが、自然な表現になります。

👉 改善例:

發行房卡
領取房卡

2. なぜ「正確に翻訳」しても足りないのか

これらの例に共通するのは、中国語翻訳としては間違っていないが、使いづらいという点です。
UI/UX翻訳では、次のことが重要になります。

● 一瞬で理解できるか
● 迷わず操作できるか
● 現場の用語と一致しているか
● ユーザーの習慣に合っているか

ホテルのチェックインは、旅行の最初の体験です。 ここでつまずくと、その後の印象にも影響します。UI翻訳の中国語翻訳の質が、そのまま顧客体験になるといっても過言ではないでしょう。

● 操作に時間がかかる
● スタッフを呼ばないと進めない
● 不安やストレスを感じる

これらはすべて、UI翻訳で防げる可能性があります。インバウンド向けUI翻訳では、単なる言語変換ではなく、 以下のような対応が求められます。いずれも一般的な中国語翻訳とは異なる専門領域と言えます。

● ターゲットの言語習慣への理解
● 実際の利用シーンに基づいた表現設計
● UI制約(文字数・ボタンサイズ)への最適化
● 必要に応じた意訳・再設計

3. まとめ:中国語翻訳の質がインバウンド成功を左右する

単に「多言語対応している」のではなく、ユーザーが「使いやすい」UI/UX翻訳になっていることがインバウンドの成功の鍵を握ります。UI/UX翻訳を見直すことで、次のような効果が期待できます。

● 顧客満足度の向上
● 現場負担の軽減
● ブランドイメージの向上

エクセルのような翻訳原稿にリスト化された文字列を機械的に中国語翻訳するだけでは、システムの「使いやすさ」は実現できません。ボタン一つ、メッセージ一行であっても、その「文脈」や「操作の前後関係」を理解していなければ、誤解を招くUI(ユーザーインターフェース)になってしまいます。

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UI翻訳・中国語翻訳については、こちらでも詳しく解説しています

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