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日本語からの中国語翻訳、文字数は増える?減る?

日本語から中国語に翻訳すると、文字数はどのくらい変わるかご存知ですか。日本語からの中国語翻訳では文字数が減り、中国語からの日本語翻訳では文字数が増えます。中国語翻訳によって文字数が増減すると、どんな影響が出るでしょうか。

中国語翻訳の作業方法が、ワード(word)で原文に上書きしたり、エクセル(excel)で原文と訳文を併記する形式の場合は、あまり影響がありませんが、パワーポイント(ppt)やイラストレーター(ai)のようにレイアウトが必要な場合や、ユーザーインターフェイスやゲームテキストの中国語翻訳の場合は、文字数の増減が中国語翻訳後の作業や中国語翻訳費用に大きく影響します。

1. 中国語翻訳では文字数は増える?減る?

日本語と中国語は、文字の特性や文の構造が異なるため、文字数が大きく変わることがあります。日本語からの中国語翻訳では、文字数は通常減少します。

一般的な目安としては、原文の日本語に対して、中国語翻訳文は文字数が約6割程度に減少します。これは、中国語の単語が基本的に1~2文字で表現されるためです。また日本語のカタカナで表記される外来語も中国語では基本的には漢字で表現されるため、カタカナが多い文章の場合、文字数が大きく減少することがあります。

具体例をご紹介します。

●日本語:「サステナビリティ」(8文字)
   中国語:「持續性」(3文字)
●日本語:「プライバシーポリシー」(10文字)
   中国語:「隱私權政策」(7文字)

カタカナ表記の外国人の名前を中国語翻訳する場合も同様です。

●日本語:「トランプ」(4文字)
   中国語:「川普」(2文字)
●日本語:「ブラッド・ピット」(8文字)
   中国語:「布莱徳彼特」(5文字)
            :「小布」(2文字) ※愛称を使った場合

逆に、中国語からの日本語翻訳では、1.2倍から1.5倍に増えることが多いです。特にIT関連やサブカルチャーの分野では、日本語ではカタカナ用語が多く使用されるため、中国語からの日本語翻訳では、文字数が相当増える傾向にあります。

具体例をご紹介します

●中国語:「請輸入您的使用者名稱和密碼。」(13文字)
   日本語:「ユーザー名とパスワードを入力してください。」(21文字)

日本語では「使用者名稱(ユーザー名)」や「密碼(パスワード)」がカタカナ表記となり、全体の文字数が増加します。

2. 中国語翻訳の文字数増減は費用に影響する?

中国語翻訳の文字数の増減は、納品形式によって影響を及ぼします。中国語翻訳作業がベタ打ちで、単純なテキストデータで納品する場合は、文字数の増減が翻訳費用に直接的な影響を与えることは少ないですが、パワーポイント(ppt)やイラストレーター(ai)などのレイアウトを含むデータでは注意が必要です。

なぜなら、こうしたデータの場合、レイアウトを考慮しながら中国語翻訳文を調整したり、中国語翻訳後のレイアウトやデザインを調整する必要があるためです。日本語からの中国語翻訳では文字数が減るため、レイアウトのスペースが空いてしまうことがあり、逆に、中国語からの日本語翻訳では、文字数が増えるため、原文のスペースに収まらない状況が発生することもあります。

いずれも、デザインのバランスを取るために表現を調整したり、中国語翻訳文を流し込んだ後にレイアウトを調整することが求められます。パワーポイントやデザインデータでの中国語翻訳を依頼した場合、通常、レイアウト調整費用が別途発生するため、事前に確認することが重要です。

PPTのレイアウトをあわせるために、翻訳文の表現を工夫することも。

3. ユーザーインターフェイス中国語翻訳のときは要注意

ユーザーインターフェース(UI)中国語翻訳のときは、中国語翻訳後の文字数増減に特に注意が必要です。アプリのUIやゲーム画面では、表示枠のサイズに美しく収まるか、はみ出していないかを十分に確認する必要があります。

ゲームのアイテムはカタカナ表現も多いため、アイテム獲得画面では、日本語と中国語で文字数が大きく異なることがあります。

例えば

●「エクスカリバーを手に入れた」→「取得了石中劍」(13文字→6文字)

このように、中国語翻訳後のテキストが短くなると、UI上で不自然な空白ができることがあります。そのため、中国語翻訳後には実際の操作画面上での表示確認が必要です。特にボタンやメニューのテキストが長すぎると、枠からはみ出してしまうこともあるため、適宜調整を行うことが大切です。

日本語から中国語への翻訳では、文字数の減少を考慮し、UIデザインと調整をセットで考えることが、スムーズな翻訳ローカライズのポイントになります。

4. 中国語翻訳の納品データ仕上がりイメージは?

中国語翻訳を翻訳会社に依頼するときは、翻訳後の文字数の増減についてある程度理解をした上で、納品物の仕上がりイメージも確認しておいたほうが安心です。翻訳会社に渡すデータがWordやExcelなどの編集できるデータか、PPTやイラストレーターのように中国語翻訳後にレイアウトの調整が必要なデータかも、予め明確しておきましょう。

仕上がりイメージを理解するために、次にご紹介する翻訳センター様のブログでは、仕上がりイメージを編集の可否とレイアウト調整の有無に基づき、4つのパターンで解説されています。サンプル画像を使って具体的に紹介されていて、翻訳を初めて依頼する方にも大変わかりやすいです。

翻訳センター様のブログ
https://www.honyakuctr.com/blog/001450.html

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