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ビジネスメールをAIで中国語翻訳。知っておきたい豆知識

身近になったAIで、簡単な翻訳なら自分で機械翻訳にかけるという方も多いと思います。中国語翻訳の場合、中国語がわからなくても、漢字からある程度意味が把握できるため、AIでメールを翻訳する作業は時には有効な手段かと思われます。
今回は、生成AIが作る中国語翻訳のビジネスメールの癖や傾向について、豆知識をご紹介しましょう。

※ご注意
以下のメールサンプルは実在するものではなく、AI翻訳を解説するために、AIに入れる例文として架空の人名および社名で作成したものです。
AI翻訳による中国語翻訳はいずれも、AIが生成したものをそのまま掲載しており、人手による校正やポストエディットを入れたものではありません。そのため、中国語は不自然であったり、正しくないものが含まれています。

1.ビジネスメールで感嘆符を使う?

ビジネスシーンの定番「いつもお世話になっております」で始まるメールを書いて、AIに中国語翻訳させると、どんな中国語になるでしょうか。

驚いたことに、ビジネスメールなのに、ビックリマーク「!」がついています。感嘆符が多用されているだけでなく、疑問文には疑問符「?」がついています。(ここではわかりやすくするために、便宜上赤色にしています)
これはAI翻訳の間違いではありません。中国語では、フォーマルなメールや丁寧な表現で「您好(こんにちは)」や「敬請回覆(お返事ください)」の後に感嘆符をつける場合がよくあります(つけない人もいます)。また、疑問文には、疑問符をつけるのが正しい書き方なのです。

2.社名の(株)は(股)になる?

会社名の「株式会社」は、AIがどんな風に中国語翻訳するか見てみましょう。実際にAIで翻訳した実例をご紹介します。

確かにAIが翻訳したとおり、日本語の「株式会社」は、中国語の「股份有限公司」にあたります。しかし、厳密にいうと国によって会社法の規定は異なり、完全に一致しているわけではありません。また、社名は固有名詞として登記されている名前を安易に変えないほうがよいとされています。そのため、AIの翻訳「股份有限公司」は修正したほうがいいでしょう。
日本語の「会」を中国語の文中に入れる場合は、中国語繁体字の漢字「會」にして、「株式會社」とすると、より丁寧な印象を与えます。

3.宛名の敬称「様」は「先生」?

メールの冒頭に入れる敬称の「様」はどんな風に翻訳されているでしょうか。AIは「様」を「先生」と翻訳し、さらに敬称の後ろに、コロン「:」を入れています。

「先生」は男性に対して使われる敬称です。女性の場合は「小姐」です。相手の性別がわからないときは、「先生/小姐」と書くほうがよいでしょう。
また、中国語の国語では、呼称の後ろにコロンを入れるルールがあり、これも正しいメールの書き方となります。(コロンは他にも使い方があります)

4.カタカナ表記の英語名は?

外国人の名前でカタカナ表記になっている日本語は、生成AIでは音訳されることが多いです。

ここでは「デイビッド」という名前が「戴維特」という音訳になっています。Davidと言う名前は「戴維」「大衛」「大為」など色んな音訳が考えられ、ご本人がどの漢字を採用されているかわからないため、Davidという英語表記にしておいたほうが無難でしょう。
ミエトランスレーションサービスでは、AIが翻訳した中国語翻訳を確認するポストエディット、校正作業も承っております。主に訳文の正誤確認を行うライトポストエディット、訳文の流暢さまでブラッシュアップするフルポストエディットがございます。
ご自身で作ったAI翻訳があっているかどうかわからない、翻訳文を確認したいという翻訳案件も、どうぞお気軽に当社までお問い合わせください。

※ご注意
以上のメールサンプルは実在するものではなく、AI翻訳を解説するために、AIに入れる例文として架空の人名および社名で作成したものです。
AI翻訳による中国語翻訳はいずれも、AIが生成したものをそのまま掲載しており、人手による校正やポストエディットを入れたものではありません。そのため、中国語は不自然であったり、正しくないものが含まれています。このままコピーして使用されないようにご注意ください。